スマートウォッチ、Apple Watch、Pebble
石川温さんが一般発売に先立って一週間 Apple Watch を試用してのレビュー記事を書いています。
特に好意的でも否定的でもない、とてもフラットなレビューで、よい記事だと思いました。
記事中で述べられていることをかいつまむと、
- 通知機能マジ便利
- Apple Watch アプリはまだ20個しかないので何がどうってレベルじゃない。今後に期待
- ヘルスケア機能もあるよ
- 電池は持たないので毎晩充電しろ
といったあたりかと思います。
んで、結論として、
- 「新しいモノ好き、アップルファン、iPhoneファンは間違いなく買い」
- 「一般的なユーザーであれば、ちょっと待っても良いかもしれません」
とまとめています。非常に柔らかい表現で書いていますが、「Apple fanboy 以外は買う必要なし」とも読み取れます。
「現在、売られているスマートウォッチのなかでは、最も出来が良い」と述べられていますが、これはおそらくその通りだと思います。フルカラー液晶つき、タッチ操作可能、物理ボタン、ヘルスケア関係各種センサーと、今現在スマートウォッチと言って思いつくものがほぼ全部入りで、かつアップルらしく洗練された形にまとめられていると思います。ないのはカメラくらいかな。
ただ問題は値段なんすよね、値段!(これは今出てる Android Wear にも言える)
結局のところ、今現在このデバイスに投資して得られる利便性って、通知機能だと思うんです。他はまだオマケの域を出ない。
僕はいま初代 Pebble のユーザなんですけど、Android の通知がそのまま Pebble に転送されてブルッて震えるの、すごい便利なんすよ。
別に、常に端末握りしめているのなら、あえて腕に通知デバイス付ける必要ないんです。手に持ってるその端末が震えれば分かるし、それを見ればよい。
でもたとえばこんなシチュエーションありませんか?
- ポケットに端末入れて自転車に乗ってたら、バイブに気付かなくて着信取り逃がしてた
- 電車で荷物持って吊革につかまっているとき、ポケットの中の端末が震えたけど、なんだろう大事な連絡だったらどうしよう
- 会議中やあるいは授業中、机の上には端末を置いておけないのでポケットにしまっているけど、なんか通知があったっぽい何だろう
こういった細かいストレスやモヤモヤが、腕に通知デバイスを括り付けるとあら不思議!手首に一瞥くれるだけで一目瞭然!しかも手首に密着してるから自転車乗ってるような時でも気付く!とこういうわけです。
かつ、メールとかでもタイトルや最初の1行くらいが表示されたり、LINEでもメッセージ内容がそのまま Pebble に表示されるので、緊急でないものはムシることができるというのも精神衛生上非常によろしいです。両手塞がってるのに端末がなって、苦労してポケットから取り出して確認したらメルマガだった、みたいなのがなくなります。
これは個人的な話ですが特に1番目みたいのが僕は多くて、駅から家まで自転車なんですけど、よく嫁がその自転車移動中にLINEとか電話で「ちょっと○○買ってきて」みたいな連絡を寄越すことが多く、たびたび気付かないまま帰宅しては「もー○○頼んだのにー!」みたいになることが多かったのでございます。
これが嫌で、今までにぶるっトゥースとかソニエリのBTウォッチ MBW-150 Music Edition なんかを使ってきたわけですが、ぶるっトゥースはディスプレイ等がなく完全に電話着信通知専用なのと見た目が相当アレなのと防水じゃないので夏場の汗でヤバいので使わなくなり、MBW-150 は有機ELの1行ディスプレイに電話相手の名前が出たりメールの件名が出たりそもそも腕時計としてルックスがいいので大変に便利だったんだけど1年半くらいで有機ELが光らなくなって死んだ。
そして今は初代 Pebble を毎日着けて愉快に楽しく暮らしています。
で、Pebble にも時計側で単体で動作する Watchapp というのが20個どころでなく6500個ほどもあるんですが、正直なところ「ないと困る」レベルに便利なものはほとんどありません。つうか実際使ってるの、端末側の Music Player のリモコンと、Misfit くらい。
結局、腕時計型である以上画面は超ちっさいので、基本的にはプッシュ通知を受け取るというのが主な使い方になるのでして、能動的になにかしようと思った場合は素直にポケットから端末取り出してそっちを操作した方が話が早いです。何が悲しくてスマフォあるのにこんなクソ狭い画面でレシピ見たりTwitterのタイムラインとか読まなきゃいけないのかと。(Apple Watch の場合カラーかつタッチスクリーンなので多少操作感に違いはあるでしょうが、その差が画面サイズの制限を超えることはないと思う)
そんなわけで、通知という部分にフォーカスして考えると、Pebble も Apple Watch も大差ないと思うんでございます。そうすると、1.7万で買える Pebble と、一番安いモデルでも4.2万の Apple Watch、便利さ加減ほとんど同じなのに2.5万の価格差って?ということになります。
初代 Pebble 確かにめっちゃプラスチッキーだしディスプレイはモノクロだし、それと比べると確かにケースがアルミニウム (or ステンレス) だったりカラー液晶だったりする分、コストはかかってますが、「高級感」を演出するために不必要に高コストの部材を選んでいるともいえます。
そのカラー液晶の犠牲か、Apple Watch はバッテリが1日しか持ちませんが、Pebble は時刻を常時表示しつつ、普通に5日は持ちます。
実は Pebble 買う前に一か月くらいだけ中華製のクソ怪しいBTウォッチも使ってたのですが、ボタン押さないと時間が分かんないのって地味にすごい不便だったし、あとバッテリ毎晩充電も地味にすごい不便でした。普段はまあいいんだけど、飲んで酔っ払って寝ちゃった日とか普通に充電忘れて翌朝バッテリー切れてる。
そういうわけで (どういうわけで)、Apple Watch、通知機能はおそらく一度使うと手放せなくなるくらい便利だし、贅沢な部品使って高級感ある感じに仕立てられているので、おっとポケットに5万あるなあ何買おうかなあというブルジョワジーかつ iPhone オーナーかつ毎晩充電できるマメな方は買ってもええんちゃうの、という同じ結論に至りました。
それ以外の、通知機能ってどのくらい便利なの?と興味を持ってるレベルの人や、実用性のある安くて頑丈な腕時計を求めている人 (Pebble のモノクロLCDは昼間の外でもめちゃ視認性いいし常時表示、加速度センサーで腕をフリフリするとバックライトが点くのもジョリーグッド)、Android オーナーの人は、1.7万で初代 Pebble を買うときっと満足できますよー、と思います。
ちなみに私は kickstarter で Pebble Time に $159 バックしておりますが、カラーじゃなくても Pebble の本質的な便利さは変わらないと思いつつも、やはりまあこの後すぐ新商品出るのに旧モデル買うのもアレなんで、興味のある場合は Pebble Time が Amazon に並ぶのを待ってもいいかも知れません!
Pebble Time - Awesome Smartwatch, No Compromises by Pebble Technology — Kickstarter
ダラダラ書いてたら異様に長くなったけど推敲するのめんどくさいんでこのまま終わります。
こちらからは以上です。